こんにちは。ラグジュアリー・アイウェア運営者の「カトラー」です。
マスクと眼鏡の組み合わせ、本当に曇りますよね…。寒い日に外から暖かい室内に入った瞬間、ラーメンを食べようとした瞬間、電車に乗った時、会話をしている時、もう日常のあらゆる場面で視界が真っ白になってストレス…!私自身、これが本当に嫌で、色々な対策を試してきました。
この「マスクで眼鏡が曇らない方法」を検索すると、情報が溢れかえっています。警視庁推奨のティッシュを使う方法や、100均(特にダイソー)で買えるアイテムの実力、最強の専用クロス、スプレータイプなど、結局どっちがいいのか。Zoffや眼鏡市場が提供している「くもり止めレンズ」は本当に効果があるのか、中性洗剤の代用は本当に安全なのか…。迷ってしまいますよね。
この記事では、私が実際に試したり徹底的に調べたりした情報をもとに、0円でできる裏ワザの具体的な手順から、各種アイテムのガチ比較、そして最強の根本解決策である専用レンズのメリット・デメリットまで、眼鏡ユーザーの視点で網羅的に、そして誠実に解説していきますね。
記事のポイントを先読み!
- 今すぐ0円でできる即効対策の具体的な手順と効果
- 100均(ダイソー・セリア・キャンドゥ)曇り止めアイテムの実力比較
- 中性洗剤を代用する裏ワザの重大なリスクと危険性
- Zoffと眼鏡市場の「くもり止めレンズ」のメリットと知るべき注意点
マスクで眼鏡が曇らない方法(0円・即効編)

まずは、お金をかけずに今すぐ試せる「マスクで眼鏡が曇らない方法」を紹介します。
眼鏡が曇る根本的な原因は、マスクと顔の隙間、特に鼻の周りから漏れた温かく湿った呼気が、外気で冷やされたレンズに触れて「結露」することです。
なので、基本戦略は「いかに呼気の漏れを防ぐか」という物理的な対策になります。
警視庁推奨!マスク上部を折る裏ワザ

警視庁警備部災害対策課がSNSで紹介したことで一気に有名になった方法ですね。もともとは災害時に視界が奪われるのを防ぐためのTIPSだったそうで、信頼性は高いです。
やり方は驚くほど簡単。マスクの上部(ノーズワイヤーが入っている側)を0.5cm〜1cmほどの幅で内側(顔に触れる側)に折り込むだけ。
折り曲げた部分が「壁(ダム)」の役割を果たし、上昇する呼気の流れをブロックし、漏れを軽減してくれる仕組みです。これだけでも、ただ着けるよりは呼気の漏れをかなり軽減できますよ。
マスクの形状や顔の形にもよりますが、私の感覚だと手軽さ(◎)に比べて、曇りにくさの効果は中程度(△)かなと。
そして、見た目が少し不自然になってしまうのが難点ですね。
ティッシュを挟む簡単な付け方

これも警視庁推奨の方法で、個人的には「折る」方法よりも効果はかなり高いと感じています。ある検証では「全くメガネが曇りませんでした」と報告されているほど、効果は強力です。
【ティッシュを挟む手順】
- ティッシュペーパーを1枚取り、4つ折りにします。細長く折るのがコツです。
- それをマスクの内側、鼻とマスクが接する部分(ノーズワイヤーの内側)に添えます。
- ティッシュがずれないようにマスクを装着します。
2重の効果で曇りを防ぐ
この方法が強力なのは、2つの効果が同時に得られるからだと思っています。
- 隙間を埋める(物理的):ティッシュがクッションとなり、鼻周りの複雑なカーブの隙間を物理的に埋めてくれます。
- 水分を吸収する(化学的):万が一漏れ出た呼気も、ティッシュがその水分を吸収してくれます。
見た目も外からはほとんど分からず自然です。デメリットを挙げるとすれば、毎回ティッシュを用意して折る手間と、人によっては「つけ心地」に少し違和感が出る場合があることくらいでしょうか。
ノーズワイヤーの正しいフィット術

一番見落としがちですが、これこそが全ての基本であり、最も重要かもしれないポイントです。それは、ノーズワイヤー(ノーズフィッター)の正しい使い方です。意識していますか?
よくあるNGな付け方
多くの人がやってしまいがちなのが、ノーズワイヤーを鼻筋に沿って、ただ「山形」にギュッと曲げるだけ。これだと、鼻の両脇(頬)の部分に必ず隙間ができてしまいます。そこが呼気の最大の漏れ道となり、集中砲火のように息がレンズに直撃してしまうんです。
正しい「M字フィット」の手順
- サイズ選び:まず大前提として、自分の顔に合った「サイズ」のマスクを選びます。大きすぎるマスクは、いくらワイヤーを調整しても隙間だらけになります。
- M字に曲げる:ノーズワイヤーを鼻筋に当てたら、まず鼻のトップを押さえます。次に、指でワイヤーをしっかりと押さえつけながら、鼻の両脇から頬のカーブにかけて「M字」を描くように、隙間がなくなるまで顔に密着させます。
この「M字フィット」を意識するだけで、呼気の漏れ方が劇的に変わることがあります。他の0円対策やアイテムを試す前に、まずはこの「正しい装着」を徹底してみてください。これだけで解決する人も多いですよ。
ノーズパッド(スポンジ)の効果

0円対策の「ティッシュを挟む」方法を、専用の製品でより快適に実現するのが「ノーズパッド(スポンジ)」ですね。
ノーズパッドの種類
- 後付けタイプ:マスクの内側に両面テープで貼り付ける、スポンジ状の細長いパッドです。「マスク ノーズパッド スポンジ」などで検索すると、通販サイトなどで多数販売されています。
- スポンジ一体型マスク:あらかじめ鼻の部分にスポンジ(ノーズフィッター)が内蔵されている不織布マスクも市販されています。
レビューから見る実力と限界
実際の購入者レビューを見ると、「フィット感は申し分ない」「息はしやすくて良い」といった声があり、ティッシュ使用時のゴワゴワした違和感(つけ心地△)より快適なのは間違いなさそうです。
ただ、一方で「メガネのくもりは完全にはむりです」という非常に正直なレビューも見受けられました。ティッシュの「全く曇らない」というほどの絶対的な効果は得られない可能性もあります。快適性を取るか、絶対的な効果を取るかのトレードオフかもしれませんね。
マスクを二重にする効果と息苦しさ

物理的な密着度を極限まで高める荒業として、マスクの重ね付け(二重マスク)もあります。
やり方としては、例えば、小さめのマスク(子ども用や小さめサイズ)を内側に装着し、その上から自分の顔に合ったサイズのマスクを重ねて、隙間を完全に塞ぎます。
密着度が上がるため、呼気の漏れは大幅に減らせる可能性があります。
ただし、効果は高い反面、通気性が極端に悪化し「息苦しさを感じる」のが最大のデメリットです。長時間の着用や運動時には避けたほうが無難ですね。健康上のリスクもあるため、私はあまり推奨しません。
中性洗剤の代用は危険?リスク解説

ネットの裏ワザで、「食器用の中性洗剤」や「シェービングフォーム」「シャンプー」などをレンズに塗って代用する方法が紹介されていることがあります。
結論から言うと、これは絶対にやめたほうがいいです。大切な眼鏡の寿命を縮める可能性があります。
なぜ一時的に効果があるのか?
確かに、これらの代用品が一時的に効果を発揮する理由は、その主成分である「界面活性剤」にあります。界面活性剤は、水の表面張力を低下させる働きがあります。
レンズ表面に付着した微細な水滴(曇り)を、水滴のままにせず、レンズ表面に薄い水の膜として広げる(拡散させる)ことで、光の乱反射を防ぎ、視界をクリアにする効果があります。
最大のリスク:レンズコーティングの破壊
しかし、眼鏡の専門家は、これらの代用品の使用を「基本おすすめできない」と強く警告しています。
現代の眼鏡レンズは非常に精密で、表面には反射防止、UVカット、撥水、傷防止など、非常にデリケートな多層的なコーティングが施されています。
中性洗剤(特に原液)やその他の化学薬品は、これらのコーティングを化学的に侵食し、「コーティングがはがれたり」「レンズに傷がついたりする」という、修復不可能なダメージを与える重大なリスクがあります 。
JINSが紹介する「害を最小限にする」緊急時手順
JINSは、代用品を「非推奨」としつつも、災害時などで他に手段がない場合に「害を最小限に抑える」ための手順を例外的に紹介しています。これは、ネット上で散見される「原液を直接塗る」といった最も危険な方法を避けるための「ハームリダクション(害の最小化)」の観点に基づくものだと私は解釈しています。
- まずレンズ表面のホコリや汚れを、流水で完全に洗い流します。
- ボウルに水を張り、中性洗剤を2〜3滴だけ溶かして、薄い水溶液を作ります。
- その水溶液の中にメガネを通します(原液を絶対に付けない)。
- ティッシュやメガネ拭きで、ゴシゴシこすらず「やさしく押さえるように」水分を拭き取ります(こすると界面活性剤の膜が取れてしまいます)。
あくまで緊急回避的なものであり、常用は厳禁です。アルカリ性や酸性の洗剤、熱いお湯の使用は絶対に避けてください 。
アイテムで選ぶマスクで眼鏡が曇らない方法

0円対策では満足できない場合や、中性洗剤のようなリスクを避けたいなら、やはり専用アイテムが確実です。ここからはレンズ表面を改質する「化学的な対策」を中心に、どのアイテムを選ぶべきか、具体的に比較していきますね。
100均(ダイソー)最強クロス比較

「まずはお手軽に100均で試したい」と思いますよね。私ももちろん、ダイソー、セリア、キャンドゥの各店をチェックしました。結論から言うと、100均で探すなら「ダイソーのクロスタイプ」が最強です。
ある製品比較テストによると、100均には主に「クロス」「ペン」「液体」「シート」の4タイプが存在しますが、その実力評価は明確に分かれました。
100均「メガネ曇り止め」実力比較まとめ
| 評価 | 製品名(代表例) | ストア | タイプ | コメント |
|---|---|---|---|---|
| S (最強) | くもり止めめがねクロス | ダイソー | クロス | 効果(◎) 使いやすさ(◎)。全く曇らずムラなし。 |
| A (優秀) | メガネくもり止め ペンタイプ | セリア | ペン | 効果(◎)。効果は本物だが、塗る手間がかかる。 |
| A (優秀) | メガネくもり止め液 | ダイソー | 液体 | 効果(◎)。効果は高いが、ムラや拭き跡が残りやすい。 |
| B/C (イマイチ) | メガネくもり止めシート | キャンドゥ | シート | 効果(△)。かなり曇ってしまい効果が不十分。 |
(出典:の製品比較検証に基づく)
ダイソーの「くもり止めめがねクロス」は、冷蔵庫で冷やした後の実験でも「まったく曇らず」、効果(◎)と使いやすさ(◎)の両面でS評価を獲得しています。液剤が染み込んだクロスで拭くだけで、ムラにもなりにくいです。約1ヶ月間、繰り返し使用できる持続性も魅力ですね。
A評価のペンや液体も効果自体は本物ですが、レンズの裏表に塗る手間がかかったり、液体がムラになりやすく拭き跡が残ったりする弱点があり、手軽さでクロスに劣ります。100円ショップで曇り止めを探す際は、まずダイソーの「くもり止めめがねクロス」を選択するのが最も合理的かなと思います。
関連記事:メガネ拭きがない時の代用は?ティッシュはNG?正しいケア解説
専用クロスとスプレー、どっちがいい?

100均製品よりも高い持続性や信頼性を求める場合、眼鏡専門店などが販売する専用品が選択肢となります。代表的なのは「スプレータイプ」と「クロスタイプ」ですね。Zoffの製品を例に比較してみましょう。
スプレータイプの特徴
レンズに液剤を吹きかけ、ティッシュやクロスで拭き上げて使用します。主成分は「界面活性剤」と「アルコール類」です。Zoffの「[除菌効果付き]くもり止めスプレー」は、50mlで990円(税込)で、除菌効果も付加されているのが特徴です。手軽にシュッと使えるのがメリットですね。
クロスタイプの特徴
特殊な薬剤が染み込んだ専用クロスでレンズを拭き上げます。Zoff製品の場合、使用前にレンズに息を吹きかけて曇らせ、その上から5〜10回程度拭き上げるという手順が推奨されています。
これがクロスタイプの最大の強みですが、1回の使用で「24時間」効果が持続するとされ、また1枚のクロスで「約300回以上」繰り返し使用可能です。コスト例として、Zoffの「レンズくもり止めクロス」は1,200円(税込)です。
コストパフォーマンスと利便性で比較
初期投資はスプレー(800円)の方が安価ですが、クロス(1,200円)は1回あたり24時間持続し、300回使用可能です。スプレーの持続時間は明記されていませんが、一般的にクロスよりは短めです。
毎日マスクと眼鏡を併用するヘビーユーザーにとっては、1回あたりのコストと持続性、そして「毎朝スプレーする手間」がない利便性を考慮すると、クロスタイプの方がトータルのコストパフォーマンスと満足度で優れている可能性が高い、と私は思います。
ちなみに、クロス本体を洗濯したり、アイロンをかけたりすると、染み込んだ薬剤が失われ効果がなくなるため厳禁です。使用後は専用の袋に戻して保管しましょう。
根本解決!くもり止めレンズとは

マスクを着用するたびにスプレーを吹いたり、ティッシュを挟んだりする…そんな日々のわずらわしい手間から完全に解放されたい場合、レンズ自体を曇りにくくする「くもり止めレンズ(防曇レンズ)」が最強の根本解決策となります。
くもり止めレンズの仕組み
なぜ曇らないのか、その仕組みが面白いんです。通常のレンズの多くは、水を「弾く(撥水)」コーティングがされています。
それに対し、くもり止めレンズは真逆の発想で、表面に特殊な「吸水性コーティング」が施されています。
この吸水層が、結露の原因となる水分を水滴にさせず、レンズ表面で「吸収」して薄い膜のように広げることで曇りを防ぎます。吸収された水分は、環境が乾燥すると自然に放出(蒸発)されるため、効果が持続するわけです。
Zoffと眼鏡市場のレンズ比較
くもり止めレンズは、主要な眼鏡チェーンでオプションとして提供されていますが、その仕様には非常に重要な違いがあります。代表的なZoffと眼鏡市場を比較してみましょう。
徹底比較!Zoff vs 眼鏡市場「くもり止めレンズ」
| 項目 | 眼鏡市場 [10] | Zoff [12] |
|---|---|---|
| 追加料金 | +4,400円(税込) | +4,400円〜(税込) |
| 種類 | ①ノーメンテナンス ②メンテナンス(専用クロス要) | ノーメンテナンスのみ |
| 仕組み | 吸水性コーティング | 吸水性コーティング |
| 効果持続(目安) | ①約2年 ②約2〜3年(クロス交換要) | (明記なし)※経年で効果が薄くなる場合あり |
| 他機能との併用 | (明記なし、要確認) | ブルーライトカット等との併用不可 |
| 注意点(反射) | ノーメンテタイプは反射が強い場合あり | 反射防止コートが無く、反射が気になる場合あり |
| レンズ交換 | (明記なし、要確認) | Zoffの既存フレームなら交換可(有料) |
導入時の【最重要】注意点とトレードオフ
「くもり止めレンズ」はメンテナンスの手間から解放される最強の対策ですが、万能ではありません。上記の比較表には、非常に重要な「トレードオフ」が隠されています。
- トレードオフ①:ブルーライトカット
特にZoffの場合、「ブルーライトカットレンズ」など、他の機能性オプションとの「組み合わせはお受けできません」と明記されています。(出典:Zoff公式サイト「くもり止めレンズ」)
日常的にPCやスマートフォンを使用する人にとって、これは致命的な選択になるかもしれません。 - トレードオフ②:光の反射
両社のノーメンテナンスタイプに共通する「反射が気になる」という点は、吸水性コーティングという技術が持つ現在の限界(反射防止コートとの両立の難しさ)を示唆しています。
「曇りにくさ」を得る代わりに「反射のしやすさ」を受け入れる必要があるわけです。この点、眼鏡市場は「メンテタイプ(反射軽減)」という選択肢を用意しているのが親切ですね。 - 【厳重注意】専用品以外の使用禁止
これらのレンズは非常にデリケートです。眼鏡市場のメンテナンスタイプは専用クロス以外の使用は不可。そしてZoffのレンズも、市販のくもり止めスプレーやくもり止めクロスは「絶対に使用不可」です。良かれと思って併用すると、特殊なコーティングを破壊し、レンズのくもり止め効果が「なくなる恐れがあります」。これは修復不可能なダメージです。
これらの情報は記事作成時点のものです。仕様や価格は変更される可能性があるため、導入を検討する際は、必ず店頭で専門スタッフに現在の仕様とご自身の利用状況(特にブルーライトカットの要否)を詳しく相談し、納得した上で決定してください。
まとめ:状況別!マスクで眼鏡が曇らない方法まとめ
最後に、これまで紹介した全ての対策を「私ならこう選ぶ」という状況別にまとめてみます。これを読めば、あなたに最適な「マスクで眼鏡が曇らない方法」がきっと見つかるはずです。
【状況1:今すぐ0円で解決したい】
最適解:セクション2の「ティッシュを挟む」+「ノーズワイヤーのM字フィット」
理由:警視庁推奨であり、検証で「全く曇らなかった」と報告されるなど、0円対策の中で最も効果の確実性が高いためです。見た目も自然なのが良いですね。基本の「M字フィット」と組み合わせれば最強の0円対策になります。
【状況2:安価(100円)で手軽に解決したい】
最適解:セクション4のダイソー「くもり止めめがねクロス」
理由:比較検証で「S評価」を獲得しており、110円で「効果(◎)」と「使いやすさ(◎)」を両立しているためです。ムラになりにくく、繰り返し使えるコスパも魅力。100均アイテムと侮れません。
【状況3:効果と持続性を両立したい(中級者)】
最適解:セクション5の専用「レンズくもり止めクロス」
理由:1回の使用で24時間効果が持続し、1枚で300回使える高いコストパフォーマンスが魅力です。スプレーのような液だれやムラ、毎回の作業の手間もありません。毎日使う人ほど、この便利さを実感できるはずです。
【状況4:すべての手間から解放されたい(上級者)】
最適解:セクション6の「くもり止めレンズ」
理由:毎日の対策が一切不要になる、唯一の根本的解決策です。ただし、Zoffの「ブルーライトカット併用不可」や、両社共通の「反射のしやすさ」といった重大なトレードオフを理解した上で導入する必要があります。ご自身の利用シーンと、何を優先するかをよく考えて選んでくださいね。




