愛用しているメガネのフレームが突然折れてしまい、修理にいくらかかるのか、どこに相談すれば良いのかとお困りではありませんか。
プラスチックのメガネフレームが折れた時の注意点や、折れた際の応急処置は危険なのかといった緊急時の疑問は尽きないものです。また、眼鏡フレームが曲がる場合の直し方と注意点、メガネフレームの歪み修理にかかる値段の目安についても、事前に知っておきたい情報でしょう。
Zoffやメガネ21へのフレーム持ち込み修理の可否、ぐにゃぐにゃ曲がるメガネフレームZoffの特性など、具体的な店舗や製品に関する情報も気になるところです。さらに、メガネフレームの調整にドライヤーを使うのはNGという話や、掃除に激落ちくんは使えるのかという日常的な疑問、経年劣化によるフレームが白くなる原因とチタンフレームの寿命、度数が強いとメガネフレームからレンズがはみ出る問題まで、メガネに関する悩みは多岐にわたります。
この記事では、これらのあらゆる疑問に専門的な視点からお答えし、メガネフレームが折れてしまった際の最適な対処法を徹底的に解説します。
記事のポイントを先読み!
- メガネフレームが折れた際の修理費用相場
- 素材や破損状況に応じた適切な対処法
- 自分で修理を試みる行為に伴う具体的なリスク
- 大切なメガネを長く使い続けるためのポイント
メガネフレームが折れた時の修理費用と対処法

- プラスチックのメガネフレームが折れた時の注意点
- メガネフレームが折れた際のセルフ応急処置は危険?
- Zoffやメガネ21へのフレーム持ち込み修理
- 眼鏡フレームが曲がる場合の直し方と注意点
- メガネフレームの歪み修理にかかる値段の目安
- Zoffのぐにゃぐにゃ曲がるメガネフレームの特性
プラスチックのメガネフレームが折れた時の注意点

プラスチック製(セルフレーム)のメガネが折れてしまった場合、修理は非常に難しいと考えるのが基本です。金属フレームのように折れた部分を溶接してつなぎ合わせることができないため、多くのメガネ店では修理を断られるケースが少なくありません。
ただし、フレームの素材によっては修理可能な場合もあります。例えば、「アセテート」という素材のフレームであれば、特殊な接着剤で結合させたり、中に金属の芯を入れて補強したりする方法で修理できることがあります。しかし、この方法でも修理した箇所の強度は元通りにはならず、再び同じ場所から破損するリスクが残ることを理解しておく必要があります。
自分で接着剤を使うのは絶対にNG
「自分で接着剤を使えば直せるのでは?」と考えるかもしれませんが、これは絶対に避けるべきです。市販の瞬間接着剤などを使用すると、溶剤がプラスチックを溶かしてしまい、修理箇所の状態をさらに悪化させます。また、接着剤がレンズに付着すると取り除くことができず、レンズ交換が必要になる可能性も高まります。
プラスチックフレームが折れた際は、自己判断で対処せず、まずは購入した店舗や修理専門店に相談し、修理が可能かどうかをプロの目で判断してもらうことが重要です。
メガネフレームが折れた際のセルフ応急処置は危険?

メガネフレームが折れてしまった時、一刻も早く視力を確保したいという思いから、自分で応急処置を試みたくなるかもしれません。しかし、自己流の応急処置は、さらなる破損を招く可能性が高く、非常に危険です。
前述の通り、瞬間接着剤の使用は最も避けるべき対処法です。接着剤によって素材が変質し、専門業者による修理が不可能になるケースが後を絶ちません。また、セロハンテープやマスキングテープで固定する方法も、一時的なしのぎにはなりますが、テープの粘着剤がフレームに残ってしまったり、安定性がなく使用中にレンズが外れてしまったりする危険性があります。
唯一許される応急処置とは
どうしても一時的にメガネを使用しなければならない場合の最終手段は、医療用のサージカルテープなど、粘着力が弱く、きれいにはがせるテープで軽く固定する程度に留めることです。ただし、これはあくまでメガネ店に持ち込むまでの数時間のつなぎと考え、その状態で常用することは絶対に避けてください。
結論として、フレームが折れた際の最善の策は「何もしないで、そのままの状態でメガネ店に持ち込む」ことです。予備のメガネやコンタクトレンズを使用し、破損したメガネには触らずに専門家へ相談しましょう。
Zoffやメガネ21へのフレーム持ち込み修理

メガネフレームが破損した際、Zoffやメガネ21といった大手チェーン店に持ち込んで修理を依頼できるのかは、多くの方が気にするポイントでしょう。
Zoffの修理対応
Zoffでは、自社で購入したメガネであれば、全国どの店舗でもメンテナンスを受け付けています。ネジの緩みやフレームの歪みといった基本的な調整は無料で行ってもらえます。しかし、フレームが折れてしまった場合の修理は、破損の状態や素材によって対応が異なります。特殊な修理が必要な場合は、外部の修理専門業者への依頼となり、期間は約2週間から1ヶ月、費用も別途発生します。Zoff公式サイトでも、他社製品の調整や修理は原則として断る場合があると明記されているため、持ち込む前に問い合わせるのが確実です。(参照:Zoff公式サイト よくあるご質問)
メガネ21の修理対応
メガネ21は、「生涯保証」を掲げている点が特徴です。フレームやレンズの修理・交換に対応しており、他社で購入したメガネの修理も受け付けている場合があります。ただし、持ち込むフレームの状態や素材、ブランドによっては対応できないこともあります。特に、折れてしまったフレームの修理はZoffと同様に専門業者への委託となる可能性が高く、相応の期間と費用がかかることを想定しておく必要があります。
いずれの店舗に持ち込む場合でも、購入時の保証書があれば持参しましょう。保証期間内であれば、通常の使用範囲内での故障(品質保証)として無償、あるいは割引価格で対応してもらえる可能性があります。
眼鏡フレームが曲がる場合の直し方と注意点

メガネを落としたり、かけたまま寝てしまったりしてフレームが曲がってしまうことはよくあります。少しの歪みであれば自分で直せそうに感じますが、安易に自分で力を加えるのは非常に危険です。
なぜ自分で直してはいけないのか
メガネフレームは、顔の形に合わせてミリ単位で精密に調整されています。専門知識のない人が手で曲げると、どこにどれくらいの力をかければ良いかわからず、かえって歪みを悪化させたり、最悪の場合はフレームを折ってしまったりする可能性があります。特に、レンズを支える「リム」や、左右のレンズをつなぐ「ブリッジ」といった部分は、一度曲がると元に戻すのが非常に困難です。
「このくらいの曲がりなら…」と思って力を加えた瞬間、ポキッと折れてしまうケースは本当に多いのです。一度金属疲労が起きた箇所は強度が著しく低下しているため、プロでも慎重な作業が求められます。
正しい直し方
眼鏡フレームが曲がってしまった場合の唯一の正しい直し方は、購入したメガネ店に持ち込んで調整してもらうことです。店舗には、フレームを温めて柔らかくする専用のヒーターや、微調整を行うためのヤットコといった専門工具が揃っています。プロのスタッフが顔の形に合わせてフィッティングし直してくれるため、かけ心地も元通りになります。ほとんどの店舗では、この程度の調整は無料で対応してくれますので、ためらわずに相談しましょう。
メガネフレームの歪み修理にかかる値段の目安

メガネフレームの歪み修理にかかる値段は、その歪みの程度によって大きく変わります。
まず、日常的な使用で生じるテンプル(つる)の広がりや、鼻パッドの角度のズレといった軽微な歪みの調整であれば、ほとんどのメガネ店で無料で対応してくれます。これは、購入後のアフターサービスの一環と位置づけられているためです。定期的に店舗でメンテナンスを兼ねて調整してもらうことで、快適なかけ心地を維持できます。
一方で、メガネを踏んでしまった、何かに強くぶつけてしまったといったアクシデントによる大きな歪みや変形の場合、修理費用が発生することがあります。特に、フレームの根幹部分であるブリッジやリムが大きく曲がってしまった場合、修理は難しくなり、専門の修理業者への依頼となるため費用も高くなります。
以下に、修理内容ごとの費用相場をまとめました。
修理内容 | 修理金額の目安 |
---|---|
フレーム(テンプル)の曲げ調整 | 3,000円~7,000円 |
フレーム(リム)の曲げ調整 | 3,000円~7,000円 |
フレーム(テンプル折れ)のつなぎ | 6,000円~12,000円 |
丁番(ヒンジ)の調整・交換 | 5,000円~9,000円 |
上記の金額はあくまで一般的な目安です。フレームの素材(チタン、特殊合金など)やブランド、破損の状況によって金額は変動します。正確な費用については、必ず店舗で見積もりを取るようにしてください。
Zoffのぐにゃぐにゃ曲がるメガネフレームの特性

Zoffが展開する「Zoff SMART(ゾフ・スマート)」シリーズに代表される、ぐにゃぐにゃと曲がる柔軟性の高いメガネフレームは、その軽さと壊れにくさから人気を博しています。このフレームは、「ULTEM(ウルテム)」という特殊なプラスチック樹脂を素材として使用しています。
メリットとデメリット
最大のメリットは、その驚異的な弾力性と耐久性です。テンプル部分を大きく広げたり、多少ねじったりしても元に戻る復元力があるため、アクティブなシーンや、お子様のメガネとしても安心して使用できます。また、非常に軽量であるため、長時間の着用でも疲れにくいという利点もあります。
一方で、デメリットも存在します。その特殊な素材ゆえに、一度強い力で変形してしまうと、通常のプラスチックフレームのように加熱して再調整することが非常に困難です。無理に力を加えると、復元せずに白化したり、破損したりする可能性があります。そのため、万が一歪んでしまった場合は、自分で直そうとせず、必ずZoffの店舗に持ち込んで専門のスタッフに見てもらう必要があります。
ULTEM素材は、航空機の部品にも使用されるほどの高性能エンジニアリングプラスチックです。耐熱性や耐薬品性にも優れており、メガネフレームの素材として非常に高いポテンシャルを持っています。
このように、ぐにゃぐにゃ曲がるフレームは多くの利点を持つ一方で、調整には専門的な知識と技術が求められるという特性を理解しておくことが大切です。
メガネフレームが折れた修理はいくら?自己修理のリスク

- メガネフレームの調整にドライヤーを使うのはNG
- メガネフレームの掃除に激落ちくんは使える?
- フレームが白くなる原因とチタンフレームの寿命
- 度数が強いとメガネフレームからレンズがはみ出る?
メガネフレームの調整にドライヤーを使うのはNG

メガネのフィッティングを自分で行おうとして、家庭用のドライヤーでフレームを温める行為は、絶対にやめてください。メガネ店では専用のヒーターを使ってフレームを温めますが、これは温度を精密に管理できるプロ用の機材です。
ドライヤーの熱風は温度が不均一であり、一箇所に集中して当たりすぎると、以下のような深刻なトラブルを引き起こす可能性があります。
- フレームの変質・変形:プラスチックフレームが熱で溶けてしまったり、想定外の形に変形して元に戻せなくなったりします。
- コーティングの剥がれ:フレーム表面のコーティングや、レンズの反射防止コートなどが熱でダメージを受け、剥がれたりひび割れたりします。
- レンズへのダメージ:プラスチックレンズも熱に弱く、歪みやコーティングのクラック(ひび割れ)が発生し、見え方に悪影響を及ぼします。
熱湯も同様に危険です
ドライヤーだけでなく、「お湯で温めれば良いのでは?」と考えるのも危険です。熱湯もフレームやレンズに深刻なダメージを与える原因となります。温度管理ができない素人判断での加熱は、百害あって一利なしと断言できます。
かけ心地の調整は、見た目以上に繊細な作業です。必ず専門店に依頼し、プロの技術で最適なフィッティングを行ってもらいましょう。
メガネフレームの掃除に激落ちくんは使える?

キッチンの油汚れなどを驚くほどきれいにする「激落ちくん」に代表されるメラミンスポンジ。この便利な掃除道具をメガネフレームの汚れ落としに使えないかと考える方がいるかもしれませんが、これも絶対に避けるべき行為です。
メラミンスポンジの正体は「研磨剤」
メラミンスポンジが汚れを落とす原理は、洗剤の力ではなく、非常に硬いメラミン樹脂の細かい網目で対象物の表面を削り取っているのです。つまり、目に見えないレベルの「やすり」や「コンパウンド」と同じものと言えます。
このような研磨剤でメガネフレームをこすると、以下のような問題が発生します。
- 光沢がなくなる:フレーム表面のツヤや光沢を出すためのコーティングが削り取られ、くすんだマットな質感になってしまいます。
- コーティングの剥がれ:カラーコーティングなどが剥がれ、まだら模様になって見た目が著しく損なわれます。
- 素材の劣化を早める:保護コーティングがなくなることで、フレーム素材が紫外線や皮脂などの影響を受けやすくなり、劣化や変色、白化を早める原因となります。
正しいメガネの掃除方法
メガネの汚れは、まず流水でホコリやゴミを洗い流し、次に中性洗剤を少量指につけて優しく洗い、再度流水でよくすすいだ後、柔らかいティッシュで水気を吸い取り、最後に専用のメガネ拭きで仕上げるのが基本です。乾いた状態でいきなり拭くと、レンズに傷がつく原因になるので注意しましょう。
フレームが白くなる原因とチタンフレームの寿命

長く使っているプラスチックフレームが、耳にかける部分などを中心に白っぽく変色してしまうことがあります。また、頑丈なイメージのあるチタンフレームにも寿命はあるのでしょうか。
プラスチックフレームが白くなる原因
この「白化」現象の主な原因は、フレーム素材の経年劣化です。プラスチックは、日常的に付着する皮脂、汗、整髪料、化粧品などに含まれる油分やアルコール成分によって、少しずつ化学変化を起こします。また、紫外線も素材の劣化を促進させる要因の一つです。これらの影響が蓄積し、プラスチックの表面が変質・変色してしまうのです。一度白化してしまうと、元の状態に完全に戻すことは困難であり、フレームの寿命のサインとされています。
眼鏡チタンフレームの寿命
一方で、チタンフレームは非常に長寿命な素材です。チタンは軽量でありながら強度が高く、汗や皮脂による腐食にも強いという優れた特性を持っています。適切にメンテナンスを行えば、10年以上にわたって使用することも決して珍しくありません。
ただし、そんなチタンフレームにも寿命はあります。最も劣化しやすいのは、テンプルとフロントをつなぐ「丁番(ヒンジ)」の部分や、溶接されている「ロー付け」の部分です。長年の開閉動作や負荷の蓄積により、これらの接合部が金属疲労を起こし、破損に至ることがあります。
フレームの寿命は素材だけでなく、使用頻度や扱い方によっても大きく変わります。大切なメガネを長持ちさせるためには、日頃の丁寧な取り扱いが不可欠です。
度数が強いとメガネフレームからレンズがはみ出る?

「度数が強いメガネを作ったら、レンズがフレームから厚くはみ出てしまい、見た目が気になる」という悩みは、特に強度近視の方に多く見られます。これはレンズの構造的な特性によるものです。
近視用レンズの特性
近視を矯正するためのレンズは、光を拡散させる働きを持つ「凹レンズ」です。凹レンズは、中心部が最も薄く、周辺にいくほど厚みが増すという形状をしています。そのため、度数が強くなればなるほど、レンズ周辺部の厚みは顕著になります。
この厚い部分が、選んだフレームのサイズや形状によっては、フレームの外側にはみ出してしまい、「渦」が見えたり、フェイスラインが不自然にへこんで見えたりする原因となるのです。
レンズの厚みを目立たなくする工夫
レンズの厚みが気になる場合、メガネを作る際に以下のポイントを意識することで、見た目をかなり改善できます。
- 小さめのフレームを選ぶ:レンズのサイズ自体が小さくなれば、使用する部分が厚みの少ない中心寄りの部分になるため、結果的に縁の厚みを抑えられます。特に、レンズの横幅が狭いデザインが効果的です。
- 高屈折率の「薄型レンズ」を選ぶ:同じ度数でも、屈折率の高いレンズ素材を選ぶことで、レンズ全体の厚みを薄くすることができます。追加料金はかかりますが、見た目の改善効果は絶大です。
- 両面非球面レンズを選ぶ:さらに高性能な両面非球面レンズは、歪みを少なくし、より薄く仕上げることが可能です。
メガネ店でフレームを選ぶ際に、「強度数なのですが、レンズの厚みが目立たないフレームはどれですか?」と相談するのが一番の近道です。プロの視点から最適なフレームを提案してくれますよ。
メガネフレームが折れた修理はいくら?まず専門店へ
- プラスチックフレームの折れは溶接できず修理が困難
- 自己判断での接着剤やテープによる応急処置は状態を悪化させる
- フレームの曲がりや歪みは自分で直さず必ず店舗に持ち込む
- Zoffやメガネ21などチェーン店では自社製品の調整は無料の場合が多い
- フレームの折れや大きな歪みの修理は有償で数千円から一万円以上かかることも
- 修理には2週間から1ヶ月程度の期間が必要になる場合がある
- ぐにゃぐにゃ曲がる特殊素材のフレームは調整が難しく専門店での対応が必須
- メガネの調整に家庭用ドライヤーや熱湯を使うと変質や破損の原因になる
- 激落ちくん(メラミンスポンジ)は研磨剤でありフレームのコーティングを削る
- プラスチックフレームの白化は皮脂や紫外線による経年劣化のサイン
- チタンフレームは丈夫で長持ちだが接合部から寿命が来ることもある
- 強度近視のレンズの厚みは小さめのフレームや薄型レンズで軽減できる
- フレームの破損や歪みはまず購入店に相談するのが最善策
- 保証期間内であれば無償または割引で対応してもらえる可能性がある
- 修理費用が高額になる場合は新品の購入も選択肢に入れる