坊主スタイルにメガネを合わせたいけれど、「いかつい」あるいは「ダサい」と思われてしまわないか、漠然とした不安を感じていませんか。坊主やスキンヘッドは、髪型でごまかしが効かない分、選ぶメガネ一つでその人の印象が180度変わると言っても過言ではない、非常に奥が深いヘアスタイルです。
なぜ坊主メガネがダサいと言われるのか、その根本的な理由から、日本人と外国人で印象が異なる骨格的な背景、スキンヘッドのメガネがいかついと思われがちな心理、さらには坊主のサングラスが威圧感を与えてしまう原因について、深く掘り下げて解説します。
この記事では、かっこいい坊主のメガネファッションのコツといったスタイリングの基本はもちろん、面長な輪郭に合うメガネの合わせ方のポイント、ビジネスシーンで知性を際立たせるスーツスタイルとの組み合わせ、そして人生経験を重ねたおしゃれな40代のためのメガネの選び方まで、あらゆる角度から徹底的に網羅します。
多くの人々を魅了する坊主やスキンヘッドの芸能人、有名人の実例も具体的な参考にしながら、あなたに似合う最高の一本を見つけ、自信に満ちた毎日を送るためのお手伝いをします。
記事のポイントを先読み!
- 坊主メガネがいかつく見える根本的な原因と心理的背景
- 自分の顔型や個性を最大限に活かす、似合うメガネの選び方
- 周囲と差がつく、おしゃれなファッションやスーツとの合わせ方
- 具体的なイメージ作りに役立つ、芸能人や有名人のスタイリング実例
坊主でメガネがいかついと思われる原因と対策

- 坊主でメガネがダサいと言われる理由とは?
- 日本人と外国人で違う坊主とメガネの印象
- スキンヘッドのメガネはいかつい印象になる?
- 坊主のサングラスが怖いと思われるのはなぜか
坊主でメガネがダサいと言われる理由とは?

坊主スタイルにメガネを合わせた際に「ダサい」「垢抜けない」という印象を与えてしまう背景には、いくつかの明確な理由が存在します。
最大の要因は、髪の毛がないことで視覚的な情報量が減り、顔の「余白」が極端に目立ちやすくなる点にあります。髪型による輪郭の補正や雰囲気作りができない分、メガネのデザインが顔全体のバランスを決定づける、非常に重要な役割を担うことになるのです。
例えば、髪にボリュームがあるスタイルに馴染むような、フレームが細く華奢なメガネを坊主の方がかけるとどうでしょうか。顔の余白を効果的に埋めることができず、かえって寂しい印象や、どこか物足りない雰囲気を与えてしまうことがあります。これが、老けて見えたり、間の抜けた印象に直結する典型的な失敗例です。
また、メガネ選びの普遍的な基本である「眉毛のラインとの調和」と「瞳孔の位置」が適切でないケースも後を絶ちません。これらの要素が少しずれるだけで、坊主スタイルでは違和感がより強調されてしまいます。
ダサ見えを招くメガネ選びの致命的なNGポイント
眉毛とのバランスの不一致: メガネの上部フレーム(リム)と眉毛の形が合っていない、または両者の間に不自然な距離があると、途端に表情が乏しく見えます。理想は、リムのラインが眉毛の自然なアーチに沿い、一体感がある状態です。眉毛がフレームから大きくはみ出したり、逆に完全に隠れてしまったりするのは避けましょう。
黒目の位置のズレ: レンズの中心に黒目がきていない状態は、見た目の印象が損なわれるだけでなく、眼精疲労や頭痛の原因にもなり得ます。これは専門的には瞳孔間距離(PD)とフレームのサイズが合っていないことを意味します。購入時には必ず専門のスタッフにフィッティングしてもらい、正面から見た際に黒目がレンズの中央、もしくはわずかに内側・上側に位置することを確認するのが鉄則です。
これらの理由から、坊主スタイルの方は、メガネを単なる「脇役」ではなく、顔のバランスを積極的にデザインする「主役」として捉えるべきです。存在感のあるフレームや、自分の顔型を補正してくれるデザインを戦略的に選ぶ意識が、おしゃれへの第一歩となります。
日本人と外国人で違う坊主とメガネの印象

海外の映画俳優やモデルが坊主スタイルにメガネを合わせている姿は洗練されて見えるのに、同じことを日本人が試すとなぜか印象が異なって見える、という経験はありませんか。この違いの根源は、日本人と欧米人の顔の骨格的な違いに深く関わっています。
最も顕著な違いは、眉毛と目の距離感です。一般的に欧米人は眉と目の距離が近く、彫りが深い立体的な顔立ちをしています。そのため、メガネをかけるとフレームの上部で眉毛が自然に隠れたり、非常に近接したりします。これによりメガネが顔の凹凸にフィットし、一体感が生まれるのです。
一方、日本人は眉と目の距離が比較的離れており、顔全体が平面的である傾向があります。このため、メガネをかけるとフレームと眉毛の間に意図しない空間(余白)が生まれやすく、これが「間が抜けて見える」といった違和感の一因となります。
産業技術総合研究所の日本人の頭部寸法データベースに見られるように、こうした平均的な顔の形状の違いが、同じメガネでも異なる印象を生み出すのです。
なるほど!骨格の違いが原因だったんですね。ということは、私たち日本人が坊主でメガネを選ぶ際は、その差を埋める工夫が必要ということですね。具体的には、眉毛との隙間を埋めてくれる天地幅(縦幅)が広いフレームや、フレーム上部が太くデザインされているものを選ぶと、この問題をスマートに解決できそうです。
この骨格的な違いを前提知識として持つことで、海外セレブのスタイルをただ模倣するのではなく、日本人である自分自身の顔立ちに最適化させたメガネ選びが可能になります。これこそが、洗練されたスタイルを確立するための本質的なアプローチと言えるでしょう。
比較項目 | 欧米人の一般的特徴 | 日本人の一般的特徴 |
---|---|---|
顔の立体感 | 彫りが深く、頬骨や鼻筋がはっきりしている | 比較的平面的で、柔和な輪郭 |
眉と目の距離 | 近い傾向にあり、眉弓が隆起している | 離れている傾向にあり、眉周りがなだらか |
メガネをかけた時の印象 | 眉がフレームに隠れやすく、メガネが顔に馴染みやすい | 眉がフレームから露出しやすく、間に余白が生まれやすい |
スキンヘッドのメガネはいかつい印象になる?

スキンヘッドは、一切の装飾を排した潔さから、非常にストイックで男らしい印象を与えます。
しかし、そのミニマルさゆえに、合わせるメガネのデザインによっては、意図せず「いかつい」「威圧的」というイメージを過度に強調してしまう危険性をはらんでいます。特に、シャープで直線的なデザインのメガネは、その傾向を強めるため注意が必要です。
例えば、細身のメタル製スクエア型フレームや、フレームの色が光沢のあるシルバーやガンメタルといった無機質なものは、それ単体ではクールで知的な印象を与えます。
しかし、スキンヘッドと組み合わさることで、そのシャープさが人の持つ温かみを削ぎ落とし、冷徹で近寄りがたい雰囲気を醸成してしまうことがあります。これが「いかつい」という印象が生まれる典型的なメカニズムです。
しかし、これはあくまで一例に過ぎません。スキンヘッドだからといって、全てのメガネがいかつく見えるわけでは決してありません。むしろ、メガネというフィルターを効果的に使うことで、自身の印象を自在に演出できることこそ、スキンヘッドスタイルの最大の魅力と言えるでしょう。
スキンヘッドの強面な印象を和らげる戦略的メガネ選び
丸みのあるフレームで中和する: ボストン型、オーバル型、ラウンド型といった曲線で構成されたデザインのメガネは、顔の印象を劇的に柔らかく見せる効果があります。スキンヘッドの持つストイックなシャープさを心地よく中和し、優しく知的な雰囲気をプラスしてくれます。
暖色系やクリア系のカラーで親しみやすさを加える: 定番のブラックやシルバーだけでなく、ブラウンデミ(べっ甲柄)、温かみのあるアンバー、肌馴染みの良いクリアグレー、知的なカーキなどを選ぶことで、親しみやすく話しかけやすい印象を演出できます。
少し攻めたデザインでファッションに昇華させる: あえてクラウンパント型(上部が直線で下が丸いデザイン)のような個性的なフレームや、存在感のある太めのセルフレームに挑戦するのも一つの手です。これにより、単なる「怖い人」ではなく「ファッション感度の高いおしゃれな人」という印象へと、見る人の認識をシフトさせることができます。
結論として、スキンヘッドとメガネの組み合わせがいかつくなるかどうかは、100%フレームの選び方次第です。自分が周囲にどのような印象を与えたいのかを明確にし、そのイメージを具現化する一本を戦略的に選ぶことが何よりも大切になります。
坊主のサングラスが怖いと思われるのはなぜか

坊主スタイルにサングラスを合わせると、本人はおしゃれのつもりでも、周囲から「怖い」「威圧感がある」と敬遠されてしまうことがあります。これには、日本特有の文化的背景と、人間が本能的に持つ視覚心理が深く関係しています。
第一に、文化的背景として、日本ではサングラスをかけるという行為が、欧米ほど日常に溶け込んでいない点が挙げられます。
欧米では強い日差しから目を守るための実用品として広く普及していますが、日本では「ファッションアイテム」あるいは「特別なもの」という認識が根強いです。
特に、映画やドラマなどのメディアコンテンツを通じて、「反社会的な職業の人物」が黒いスーツにサングラスを着用するステレオタイプなイメージが長年にわたり刷り込まれており、その固定観念が「怖い」という短絡的な印象に結びついています。
第二に、視覚心理の観点です。坊主やスキンヘッドは髪で表情筋の動きが隠れない分、顔全体の印象が非常にダイレクトに伝わります。
その状態で、コミュニケーションにおいて最も重要なパーツである「目」をサングラスで完全に覆い隠してしまうと、相手は視線や感情を読み取ることができなくなり、本心が分からないことから無意識のうちに警戒心や不安感を抱いてしまいます。これが威圧感や「怖さ」の正体です。
威圧感を与えないためのサングラス選びと活用のコツ
威圧的な印象を避け、サングラスをおしゃれに楽しむためには、いくつかの重要なポイントがあります。
- レンズの色を薄めにする: 相手から見てうっすらとでも目元が透けて見えるくらいのカラーレンズを選ぶことが最も効果的です。環境省の紫外線環境保健マニュアルでも目への紫外線対策は推奨されていますが、レンズの色の濃さと紫外線カット率は必ずしも比例しません。ファッション用途であれば、可視光線透過率が50%以上のものを選ぶと、表情が伝わりやすく威圧感が和らぎます。

- フレームの形を柔らかいものにする: メガネと同様、ボストン型やオーバル型など丸みのあるデザインを選ぶことで、サングラスの持つハードな印象を効果的に中和できます。

- 服装や振る舞いで爽やかさを意識する: 黒一色の服装は避け、白Tシャツやリネンシャツなど、コーディネート全体で軽やかさを出すことが重要です。また、意識的に口角を上げ、柔和な表情を心がけるだけでも、相手に与える印象は大きく変わります。

このように、サングラスが与える心理的影響を理解し、レンズの色やフレームの形、そしてトータルコーディネートとのバランスを熟考することで、「怖い人」ではなく「夏の日差しが似合うかっこいい大人」のスタイルを確立することが可能です。
「坊主でメガネはいかつい」、から卒業する具体策

- かっこいい坊主のメガネファッションのコツ
- 面長な坊主とメガネの合わせ方のポイント
- 坊主とメガネに合うスーツスタイルとは
- おしゃれな40代の坊主メガネの選び方
- 坊主・スキンヘッドのメガネ芸能人・有名人
- まとめ:坊主メガネはいかつい印象を払拭できる
かっこいい坊主のメガネファッションのコツ
坊主スタイルでメガネを真にかっこよく見せるためには、「きれいめ」と「清潔感」を両立させたファッションが最も効果的なアプローチです。服装がラフすぎると少年のような印象に、逆にシンプルすぎるとストイックな修行僧のような雰囲気になりがちなため、メガネの持つ知的で洗練されたイメージを引き立てるコーディネートが全体のバランスを整える鍵となります。
具体的なアイテム選びでは、カジュアルな中にも品のある要素を取り入れることが重要です。
坊主メガネを引き立てるファッションアイテム例
- トップス: ただのTシャツよりも、襟付きのポロシャツや上品なバンドカラーシャツを選ぶだけで、ぐっと大人びた印象になります。素材も、一般的なコットンだけでなく、夏場は清涼感のあるリネン、秋冬は温かみのあるウールやカシミア混のニットなど、季節感や上質さが感じられるものを選ぶと周囲と差がつきます。

- アウター: 休日であれば、カーディガンやテーラードジャケットを軽く羽織るだけで、一気に洗練された雰囲気が生まれます。インナーはシンプルな無地のTシャツでも、アウター一つできちんとした印象になります。

- ボトムス: デニムやチノパンも良いですが、センタープレスが入ったスラックスや、シルエットの美しい黒のスキニーパンツを選ぶと、脚が長く見え、全体のスタイルを引き締めてくれます。

さらに、計算されたヒゲとの組み合わせも、おしゃれ度を格段に引き上げるための重要なテクニックです。髪の毛がない分、ヒゲが顔における貴重なアクセントとなり、メガネと相まってより深みのあるダンディな雰囲気を演出できます。
ヒゲのスタイルと与える印象
- 口ヒゲ(マスタッシュ): クラシックで芸術家のような雰囲気を醸し出します。個性を際立たせたい場合に効果的です。
- 顎ヒゲ(ゴート): シャープで知的な印象を与えます。輪郭をすっきりと見せたい方におすすめです。
- 無精髭風(スタブル): 全体に薄く生やしたスタイルで、ワイルドさとこなれ感を両立できます。ただし、清潔感を損なわないよう、長さは常に均一に整えることが絶対条件です。
つまり、坊主とメガネの組み合わせは、服装やヒゲといった他の要素との緻密なトータルコーディネートによって、その真価が発揮されるということですね。メガネ単体で考えるのではなく、常に全体の調和を意識することが、上級者への道なんですね。
メガネをファッションの主役と明確に位置づけ、「このメガネが最も輝く服装は何か?」という視点でコーディネートを組み立てることで、「いかつい」や「ダサい」といった旧来のイメージから完全に脱却し、洗練された「かっこいい」坊主スタイルを自分のものにできるのです。
面長な坊主とメガネの合わせ方のポイント

面長の顔型の方が坊主スタイルにすると、髪型による補正が効かないため、顔の縦の長さがより一層強調されやすくなることがあります。
この特徴をコンプレックスではなく個性として活かすためには、メガネ選びが極めて重要です。最大のポイントは、視線を巧みに横方向へ誘導し、顔の長さを自然にカバーしてくれるデザインを選ぶことです。
面長さんに最もおすすめできるのは、天地幅(レンズの縦幅)がしっかりと確保されたフレームです。縦にボリュームがあることで、顔の余白が適切に埋まり、全体のバランスが整って見えます。具体的には、以下の2つの形状が鉄板と言えるでしょう。
- ウェリントン型: 時代を超えて愛される定番の形状で、やや角ばった逆台形が特徴です。フレームの上辺が下辺よりも長い安定感のあるフォルムは、視覚的に顔の長さを感じさせにくくします。知的で落ち着いた印象を与えるため、ビジネスからカジュアルまでシーンを選ばない万能さが魅力です。
- ボストン型: 丸みを帯びた柔らかな逆三角形が特徴の形状です。角が取れた優しいシェイプが、面長さんの持つシャープな印象を和らげ、親しみやすくおしゃれな雰囲気をプラスします。縦幅も十分に確保されているため、顔の長さを緩和する効果も非常に高いです。
一方で、面長さんが選ぶと、かえって顔の長さを強調してしまう可能性のあるデザインも存在します。これらを避けることも、似合うメガネを見つける上で同様に重要です。
面長さんが避けるべきメガネフレームの特徴
アンダーリムやハーフリム: フレームがレンズの下半分、あるいは上半分にしかないデザインは、視線を縦に分断してしまい、かえって顔の長さを際立たせてしまう危険性があります。
天地幅が極端に狭いスクエア型: 横に細長い、切れ長のシャープなデザインは、顔の縦のラインと対比効果を生み、より一層面長な印象を強調してしまうため、避けた方が無難です。
細すぎるメタルフレーム: フレーム自体が非常に細いと、広い顔の余白の中で線だけが悪目立ちし、縦のラインを強調する逆効果になることがあります。ある程度の存在感があるフレームを選びましょう。
このように、ご自身の顔型が持つ特徴を正しく理解し、その特徴を魅力的に見せる、あるいは巧みにカバーしてくれるメガネを選ぶという視点を持つことで、コンプレックスは自信へと変わります。面長な坊主の方は、ぜひ天地幅の広いウェリントン型やボストン型から試着してみてください。
坊主とメガネに合うスーツスタイルとは

坊主スタイルとスーツの組み合わせは、知的で誠実、そして無駄を削ぎ落としたミニマルな強さを演出できる、非常に親和性の高いコーディネートです。
この強力な組み合わせに、最適なメガネを一つ加えることで、その印象はさらに洗練され、深みを増します。スーツに合わせるメガネの基本は、相手に信頼感や品格を感じさせる、歴史に裏打ちされたクラシックなデザインを選ぶことです。
スーツスタイルを格上げするメガネフレーム
ウェリントン型: 前述の通り、知的で落ち着いた印象を与える万能フレームの代表格です。特に光沢のある黒縁のウェリントンは、どんな色のスーツスタイルも力強く引き締め、誠実で安定感のある印象を強調します。
ボストン型: ウェリントンよりも少し柔和で、クリエイティブな印象を与えたい場合におすすめです。堅い商談の場でも、相手に親しみやすさと柔軟性を感じさせることができるでしょう。
サーモントブロー: フレームの上部が眉のように強調された特徴的なデザインで、非常に威厳と知性を感じさせます。1950年代にアメリカで流行し、指導者層に愛用者が多かったことでも知られています。目元に強い意志を宿らせ、プレゼンテーションなどの重要な場面で説得力を増す効果も期待できます。
スーツとメガネを合わせる際の高度なテクニック
清潔感を徹底する: スーツスタイルで最も重要なのは、何と言っても清潔感です。メガネのレンズに指紋や汚れが付着していると、それだけでだらしない印象を与え、せっかくのコーディネートが台無しになります。専用のクロスを常に携帯し、レンズを綺麗に保つ習慣をつけましょう。
Vゾーンとのバランスを考える: シャツの襟型やネクタイの結び方で作られる胸元の「Vゾーン」と、メガネのフレームの形状を意識すると、より高度でおしゃれなコーディネートが完成します。例えば、シャープなVゾーンには直線的なウェリントン、ワイドカラーのシャツなど開きの大きいVゾーンには曲線的なボストン、といったように全体の調和を考えましょう。
色合わせで統一感を出す: スーツの色とメガネのフレームの色をリンクさせると、より洗練された印象になります。例えば、ネイビースーツにはブラウンデミのフレームでイタリアの伊達男のような色気を、グレースーツにはブラックやシルバーのフレームで都会的なシャープさを演出する、といった組み合わせが考えられます。
スーツが身体のラインを補正し、背筋を伸ばしてくれるように、メガネもまた、かける人の内面的な信頼性や知性を視覚的に高めてくれる強力なアイテムです。坊主、スーツ、そして最適なメガネという三位一体の組み合わせをマスターすることで、あらゆるビジネスシーンにおいて唯一無二の存在感を放つことができるでしょう。
おしゃれな40代の坊主メガネの選び方

人生経験を重ねた40代の男性が坊主スタイルでメガネを選ぶ際には、20代や30代とは一線を画す、成熟した視点が求められます。
単に流行のデザインを追うのではなく、「品質」「素材感」「背景にあるストーリー」といった、目に見えない価値を重視することで、年齢にふさわしい深みと品格のあるおしゃれを演出することができます。
若い頃は似合っていたであろう奇抜なデザインや派手なカラーも、40代になると無理をしているように見え、かえって魅力を損なうことがあります。その逆で、一見シンプルながらも、細部の作り込みや素材の良さが滲み出る上質なメガネは、大人の男性だけが持つ色気や余裕を最大限に引き出してくれます。
40代の坊主メガネ選びで重視すべき3つのキーワード
- 語れる「上質な素材」を選ぶ: プラスチック系のフレームであれば、艶やかで深みのある色合いが特徴の「アセテート」素材。メタル系のフレームであれば、軽量かつ頑丈で、アレルギーも起こしにくい「チタン」素材など、素材そのものの良さが感じられるものを選びましょう。特に、日本の福井県鯖江市で作られるメガネは、その圧倒的な品質の高さで世界的に評価されており、選ぶこと自体が本質を知る大人の証明にもなります。(出典:福井県眼鏡協会)
- 深みのある「落ち着いたカラー」を選ぶ: 派手な原色系は避け、定番のブラック、知的なブラウンデミ(べっ甲柄)、洗練されたグレー、誠実なネイビーといった、どんな服装にも馴染むベーシックカラーを基軸に考えましょう。また、光沢を抑えたマット加工のフレームも、悪目立ちせず、落ち着いた大人の雰囲気を演出するのに非常に効果的です。
- 時代を超える「クラシックなデザイン」を選ぶ: ウェリントンやボストンといった、何十年もの間、世界中の知識人や文化人に愛されてきた普遍的なデザインは、40代のファッションに揺るぎない安定感と品格をもたらします。過度な装飾が施されていない、洗練された美しいフォルムのものを選びましょう。
仕事でもプライベートでも、責任ある立場を任されることが多くなる40代。そんな時、メガネは単なる視力矯正器具ではなく、自分という人間性を雄弁に物語る「名刺」代わりのような存在にもなり得ます。
つまり、40代は「自分がどう見られたいか」を明確に意識し、メガネを通じて自身の品格やライフスタイル、価値観を表現することが重要になるんですね。目先の価格だけでなく、そのメガネがどのような哲学のもとに作られたのか、その背景にあるストーリーにまで目を向けることで、きっと長く愛せる「相棒」のような一本に出会えるはずです。
自分に本当に似合う上質なメガネを一本持っておくことは、40代の男性にとって、自信という名の見えない鎧をまとうことにも等しいのです。坊主という潔いスタイルだからこそ、小物で語る大人の余裕を見せつけたいものです。
坊主・スキンヘッドのメガネ芸能人・有名人
坊主やスキンヘッドという個性的なスタイルを確立し、さらにメガネをおしゃれなアイコンとして着こなしている芸能人や有名人は、私たちにとって最高のロールモデルです。


彼らの具体的なスタイリングを分析することで、自分に似合うメガネを探す上での、非常に有益なヒントを得ることができます。ここでは、代表的な方々とその巧みなメガネ選びのポイントを詳しく紹介します。


有名人 | 愛用するメガネの傾向 | 与える印象とスタイリングのポイント |
---|---|---|
市川海老蔵さん | TOM FORD(トムフォード)など、存在感のある太めのセルフレーム(ウェリントン型) | ラグジュアリーかつモダンな男性像。ボリュームのあるフレームが顔の余白を効果的に埋め、歌舞伎役者らしい華やかさと威厳を演出しています。伝統を重んじながらも、現代的なセンスを忘れない、絶妙なバランス感覚が光ります。 |
竹中直人さん | JAPONISM(ジャポニスム)など、立体的でエッジの効いた個性的なデザイン | アーティスティックで唯一無二の存在感。あえて定番を外し、攻めたデザインを選ぶことで、俳優・映画監督としてのクリエイティブな側面を表現しています。「普通」では満足しない、ファッション感度の高さを感じさせます。 |
笑福亭鶴瓶さん | 小ぶりなラウンド型(丸メガネ) | 親しみやすく、愛嬌のあるインテリジェンス。ご自身の丸顔と、国民的な人気者というキャラクターに合わせて丸メガネを選ぶことで、穏やかで知的なイメージを確立しています。計算された「はずし」のテクニックであり、非常に高度なスタイリングです。 |
松山千春さん | シャープなハーフリム型(ナイロール) | シャープで揺るぎないダンディズム。フレームを上半分に限定することで、視線を上に集め、顔全体をすっきりと引き締めて見せています。トレードマークのヒゲとのバランスも完璧で、大人の男の色気を醸し出しています。 |
有名人のスタイリングから学ぶべき本質
彼らに共通している最も重要な点は、自分自身のキャラクター、社会的立場、そして「どう見られたいか」というセルフイメージを深く理解し、それを表現するための最適な道具としてメガネを戦略的に活用していることです。これは、単に視力を補うための行為ではなく、高度な自己表現の一環なのです。
例えば、市川海老蔵さんのように圧倒的な華やかさを演出したいなら太いフレーム、笑福亭鶴瓶さんのように親しみやすさを最優先するなら丸みのあるフレーム、というように、ご自身が目指す理想の人物像から逆算してフレームの形や太さを選ぶことこそ、メガネ選びで失敗しないための、そしておしゃれ上級者になるための最短ルートと言えます。
まずは、ご自身の職業や趣味、普段の服装などを客観的に分析してみましょう。
「フォーマルな場が多いから、市川さんのような格調高いスタイルを」「クリエイティブな仕事だから、竹中さんのような遊び心を取り入れたい」といったように、自分のライフスタイルに近い有名人をロールモデルに設定すると、メガネ選びの明確な「軸」が定まり、無数の選択肢の中から迷うことがなくなるでしょう。
まとめ:坊主メガネはいかつい印象を払拭できる
これまで見てきたように、坊主とメガネの組み合わせは、少しの知識と工夫で、ネガティブな印象を完全に払拭し、あなたの個性を最大限に引き出す最高のパートナーになり得ます。恐れずに様々なフレームを試着し、新しい自分を発見するプロセスそのものを楽しんでください。最後に、この記事でお伝えした最も重要なポイントをまとめます。
- 坊主メガネがいかつく見えるのは顔の余白とフレーム選びのミスマッチが原因
- 顔の印象をデザインする主役として存在感のあるフレームを選ぶ
- 日本人は眉と目の距離を埋める天地幅の広いデザインが似合いやすい
- 眉の自然なアーチに沿うフレームを選ぶと表情が豊かになる
- レンズの中央に黒目がくる正しいフィッティングは必須
- スキンヘッドの強面な印象は曲線的なフレームで中和できる
- サングラスは目が透ける薄いカラーレンズで威圧感を回避する
- ファッションの基本は清潔感のある「きれいめ」スタイル
- 面長な顔型はウェリントン型やボストン型で縦のラインを緩和する
- スーツには品格を高めるウェリントンやサーモントが好相性
- 40代は素材や作りの良さにこだわり大人の品格を語らせる
- 芸能人のスタイリングは自分のなりたいイメージを固める最良の教材
- メガネは自分の印象を自在にコントロールできる強力な武器
- 自分に似合う運命の一本はあなたの自信を格段に引き上げる
- 「いかつい」は卒業できる、坊主とメガネのおしゃれは無限大