増永眼鏡」と検索すると、多くの芸能人の名前が挙がります。ドラマで俳優が着用していたモデルが気になったり、お気に入りの著名人が愛用していると知って、興味を持った方も多いのではないでしょうか。

特に、木村拓哉さんが着用したことで増永眼鏡のキムタクモデルは大きな話題となりました。しかし、その魅力は著名人が使っているという点だけにとどまりません。増永眼鏡の長い歴史や、光輝やGMSといった人気モデルの背景、そして増永眼鏡は日本最古の眼鏡ブランドですか?といった疑問まで、知れば知るほど奥深い世界が広がっています。

この記事では、増永眼鏡の特徴は何か、女性向けの素敵なフレームはあるのか、普段使いしやすいサングラスはどんなものか、そして気になる価格帯や、店舗あるいはオンラインでの購入方法に至るまで、あなたのあらゆる疑問に答えていきます。

記事のポイントを先読み!

  • 増永眼鏡が芸能人に選ばれる歴史的背景とブランドの独自性
  • ドラマなどで話題になった具体的な人気モデルとその特徴
  • 光輝やGMSなど主要コレクションの違いと選び方
  • 価格帯や購入方法など購入前に知っておきたい実用的な情報

増永眼鏡が多くの芸能人に選ばれる理由

  • 歴史とブランドの特徴は?
  • 増永眼鏡は日本最古の眼鏡ブランド?
  • ドラマで話題になったキムタクモデル
  • 人気の光輝やGMSなど増永眼鏡のシリーズ
  • 普段使いしやすい増永眼鏡のサングラス

歴史とブランドの特徴は?

増永眼鏡が多くの人々に信頼され、高い評価を受け続ける理由は、その100年以上にわたる歴史と、製品に対する一貫した哲学にあります。創業は1905年(明治38年)、創業者である増永五左衛門が福井の地に眼鏡産業を根付かせようとしたことから始まりました。

福井の産業を興した「村おこし」

もともと福井県は冬になると雪深く、農業以外の産業が乏しい土地でした。地域の将来を案じた増永五左衛門は、農閑期の副業として眼鏡作りに着目します。大阪や東京から腕利きの職人を招き、地元の若者たちに技術を伝授させることで、福井の眼鏡産業の礎を築きました。つまり、増永眼鏡の始まりは、単なる企業活動ではなく、地域経済を活性化させるための「村おこし」だったのです。

品質を支える「一貫生産体制」

増永眼鏡の最大の特徴であり強みは、眼鏡作りのほぼ全ての工程を自社工場で行う「一貫生産体制」にあります。一般的な眼鏡作りでは、デザイン、部品製造、組み立て、研磨といった200以上もの工程が専門の工場に分業されることがほとんどです。

しかし、増永眼鏡ではこれらの膨大な工程を自社で管理しています。これにより、デザインの意図を製品の細部にまで正確に反映させることができ、品質に一切の妥協を許さないものづくりが可能となります。素材の選定から最終的な仕上げまで、すべての段階で高い品質基準を維持できることこそ、増永眼鏡が世界で評価される根幹と言えるでしょう。

増永眼鏡は日本最古の眼鏡ブランド?

「増永眼鏡は日本最古のブランドなのか」という疑問を持つ方は少なくありません。歴史が非常に長いことは事実ですが、この点については正確な理解が必要です。

結論から言うと、「現存する日本の眼鏡メーカーとして、福井の眼鏡産業の礎を築いた最古参のパイオニア的存在」と表現するのが最も適切と考えられます。日本の眼鏡製造の歴史自体は、戦国時代にまで遡り、江戸時代の東京や大阪にも眼鏡職人が存在していました。

ただ、特定の地域に眼鏡作りを「産業」として定着させ、ギルド制に似た「帳場制」という仕組みで多くの職人を育て、現在の世界的な眼鏡産地「福井・鯖江」の原型を作り上げたのは、紛れもなく増永眼鏡の創業者・増永五左衛門です。彼がいなければ、日本の高品質な眼鏡が世界に広まることはなかったかもしれません。

そのため、「最古のブランド」という言葉の定義にもよりますが、日本の眼鏡産業の歴史を語る上で、増永眼鏡が始祖であり、最も重要な存在であることは間違いない事実です。

ドラマで話題になった増永眼鏡のキムタクモデル

増永眼鏡が一般層に広く知られるきっかけの一つに、木村拓哉さんがドラマ『教場』シリーズで着用したことが挙げられます。作中で彼が演じる冷徹な教官・風間公親のキャラクターを際立たせた眼鏡は、多くの視聴者に強い印象を残しました。

このモデルは、増永眼鏡の「WALDORF」というフレームです。全てのパーツが金属で構成されたブロータイプのデザインで、知的でありながらもシャープで近寄りがたい雰囲気を醸し出します。

モデル名WALDORF
タイプオールメタル ブロータイプ
特徴細身のブローラインとスクエアに近いレンズシェイプ。重厚になりすぎず、スーツや制服にも合う洗練されたデザイン。
作中での仕様グレー系のカラーレンズが装着されており、ミステリアスな印象を強調。
参考価格約50,000円~60,000円(取扱店により変動)

WALDORFは、一般的なブロータイプ(例えばレイバンのクラブマスターなど)と比較して、フレーム全体が細身に作られています。この繊細なデザインが、重々しくならずにクールな表情を演出する鍵となっています。

ただし、このモデルは人気が高く、また価格帯も比較的高価なため、入手が容易でない場合もあります。その際は、「細身のメタルブロー」「スクエアに近いレンズ形状」といった特徴を持つ他のフレームを探してみるのも一つの方法です。

人気の光輝やGMSなど増永眼鏡のシリーズ

増永眼鏡は、長い歴史の中でいくつかの特徴的なコレクションを展開しており、それぞれに異なる魅力があります。ここでは、特に人気の高い「光輝」と「GMS」について解説します。

セルフレームの真髄「光輝(こうき)」

公式HP引用

「光輝」は、増永眼鏡が手がけるセルフレーム(プラスチックフレーム)を中心としたコレクションです。大阪万博のタイムカプセルに収納された名作「Custom72」の系譜を継ぐシリーズであり、過去の膨大なデザインアーカイブを現代的に再解釈したモデルが揃っています。

特徴は、美しい光沢を持つアセテート生地と、現在では非常に高度な技術とされる「芯貼り」という製法です。テンプル(つる)部分に埋め込まれた金属芯のデザイン性も高く、クラシックでありながら古さを感じさせない、洗練された印象を与えます。カジュアルな装いから、少しフォーマルな場面まで幅広く対応できるのが魅力です。

クラシックと格式の「GMS」

公式HP引用

「GMS」は、「Gozaemon Masunaga Spectacles」の頭文字を取ったシリーズです。そのルーツは、昭和天皇に献上するために作られた献上品にあります。このような背景から、GMSシリーズはブランドの格式と伝統を最も色濃く反映したコレクションと言えます。

チタンなどのメタル素材を用いた繊細なフレームや、アセテートとメタルを組み合わせたコンビネーションフレームが多く見られます。細部に施された彫金模様や、ミル打ちといった装飾は、まさに工芸品のような趣です。ビジネスシーンで知的な印象を与えたい方や、長く愛用できる本質的な一本を求める方に特におすすめできます。

普段使いしやすい増永眼鏡のサングラス

増永眼鏡は、視力矯正用の眼鏡だけでなく、高品質なサングラスも展開しています。その魅力は、眼鏡作りで培われた優れたかけ心地と、流行に左右されない普遍的なデザインにあります。

増永眼鏡のサングラスは、単にレンズに色を付けただけのものではありません。フレームの設計段階から、顔へのフィット感や長時間の使用でも疲れにくい重量バランスが緻密に計算されています。テンプルにはしなやかなβチタンを使用するなど、素材にも妥協がありません。

デザインは、クラシックなボストンシェイプやウェリントンタイプをベースにしたものが多く、どんなファッションにも合わせやすいのが特徴です。また、多くのフレームはサングラスとしてだけでなく、度付きレンズを入れて眼鏡として使用することも可能です。例えば、少し大きめのフレームである「GMS-805」などは、カラーレンズとの相性も良く、サングラスとしても非常に人気があります。

一点注意点として、増永眼鏡のサングラスはファッションブランドのサングラスに比べて価格帯が高めに設定されています。しかし、それは耐久性やかけ心地といった品質に裏打ちされたものであり、一度手に入れれば長く愛用できる一本となるでしょう。

増永眼鏡の芸能人以外の人気モデルと購入法

  • デザイン豊富な増永眼鏡人気モデル
  • 女性におすすめのフレーム
  • 気になるモデル別価格帯
  • 直営店舗とオンラインストア
  • まとめ:増永眼鏡が芸能人に愛される訳

デザイン豊富な増永眼鏡の人気モデル

NY LIFE:引用

前述の通り、木村拓哉さんが着用した「WALDORF」や、「光輝」「GMS」シリーズが特に有名ですが、増永眼鏡には他にも数多くの優れたモデルが存在します。ここでは、異なるニーズに応える代表的な人気モデルをいくつか紹介します。

モデルシリーズ主な特徴こんな方におすすめ
NY LIFEオールメタルで構築された重厚感のあるブロータイプ。マットな質感が大人の余裕を演出。役職者など、ビジネスシーンで信頼感と高級感を両立させたい方。
COCO / ELLAブロータイプでありながら、丸みのあるシェイプで女性らしさや柔らかさを表現したモデル。きつい印象になりがちなブロータイプを、上品かつ優しく掛けこなしたい女性。
GMS-196TNテンプルが耳をぐるっと巻き込む「縄手」仕様のアンティークなデザイン。鯖江で一人の職人しか作れない希少なモデル。他にはない特別な一本、伝統工芸品のような眼鏡を求める方。ずれにくい実用性も魅力
GMS-196TN:引用

このように、増永眼鏡は一つのイメージに留まらず、非常に幅広いデザインの選択肢を提供しています。ビジネス向けのシャープなモデルから、女性の表情を華やかにするジュエリーのようなフレーム、さらには伝統技術の結晶とも言える希少なモデルまで、多様なラインナップの中から自分に合った一本を見つける楽しみがあります。

女性におすすめのフレーム

増永眼鏡は、男性向けの質実剛健なイメージが強いかもしれませんが、女性の美しさを引き立てる繊細でエレガントなフレームも豊富に揃っています。

特に女性におすすめしたいのが、「COCO」や「ELLA」といったモデルです。これらは、一般的に男性的で硬い印象を与えがちなブロータイプのデザインを、女性向けに再解釈したフレームです。フェイスラインに馴染む丸みのあるボストンシェイプや、コロンとした可愛らしいフォルムが特徴で、掛けるだけで知的でありながらも優しい印象を与えてくれます。

ELLA:引用

また、細身のメタルフレームに七宝やカラーリングを施したモデルも人気です。目元を華やかに彩るアクセサリー感覚で選ぶことができます。

選ぶ際のポイントは、フレームのサイズ感です。小顔の方や強度近視の方は、「GMS-830」のような小ぶりなオーバルシェイプを選ぶと、レンズの厚みが目立ちにくく、バランス良く掛けこなせます。増永眼鏡のフレームは、デザイン性だけでなく、調整しやすい鼻パッドを採用するなど、かけ心地にも配慮されているため、自分にぴったり合う一本を見つけやすいでしょう。

気になる増永眼鏡のモデル別価格帯

増永眼鏡のフレームを選ぶ上で、価格は重要な要素の一つです。品質に比例して、価格帯は一般的な眼鏡ブランドよりも高めに設定されています。

大まかな目安として、以下のような価格帯で展開されています。

  • 「光輝」シリーズ(アセテートフレーム): 約38,000円 ~ 45,000円
  • 「GMS」シリーズ(メタル、コンビネーション): 約47,000円 ~ 60,000円
  • ハイエンドモデル(特殊な加工や素材を使用): 約60,000円 ~

この価格はフレームのみの価格であり、これにレンズ代が加わります。高機能な遠近両用レンズや、特殊なコーティングを施したレンズを選ぶと、総額はさらに上がります。

確かに初期投資としては安くありませんが、この価格には理由があります。前述の通り、自社一貫生産による徹底した品質管理、耐久性の高いチタンなどの高品質な素材の使用、そして熟練職人の手仕事による丁寧な仕上げ。これらすべてが、快適なかけ心地と長期間の使用に耐える堅牢さを実現しています。

「高価な眼鏡」と考えるか、「長く使える高品質な道具への投資」と考えるかで、その価値は大きく変わってくるでしょう。

増永眼鏡の直営店舗とオンラインストア

増永眼鏡のフレームを実際に見て、試着してみたいと考えた場合、購入方法は主に直営店と正規取扱店、そしてオンラインストアの3つがあります。

直営店「MASUNAGA1905」

ブランドの世界観を存分に体感したいのであれば、直営店の訪問が最もおすすめです。東京の青山や大阪のグランフロントなど、主要都市に店舗を構えています。直営店では、定番モデルから最新作、直営店限定モデルまで、国内随一の品揃えを誇ります。専門知識豊富なスタッフから、フレーム選びのアドバイスやフィッティングをじっくり受けられるのが最大のメリットです。

正規取扱店

全国の有名眼鏡専門店でも、増永眼鏡のフレームは取り扱われています。店舗によって品揃えは異なりますが、お住まいの地域の近くで試着できる可能性があります。ブランドの公式サイトで取扱店リストを確認できます。

オンラインストア

近年では、オンラインで購入する選択肢も増えています。公式サイトのほか、正規取扱店のオンラインショップでも購入可能です。中には、「自宅で試着サービス」を提供しているオンラインストアもあり、実際に店舗へ行かなくても複数本を試着して、じっくり選ぶことができます。

ただし、眼鏡はフィッティングが非常に大切なアイテムです。オンラインで購入した場合でも、最終的な調整はお近くの眼鏡店に持ち込んで、専門家に見てもらうことを強く推奨します。

まとめ:増永眼鏡が芸能人に愛される訳

この記事では、増永眼鏡が芸能人をはじめ多くの人々に選ばれる理由について、歴史から人気モデル、購入方法まで詳しく解説しました。最後に、本記事の重要なポイントをまとめます。

  • 増永眼鏡の創業は1905年、福井の地域産業を興す目的で始まった
  • 創業者・増永五左衛門は福井の眼鏡産業の父と呼ばれる存在
  • 最大の強みはデザインから製造まで自社で行う一貫生産体制
  • この体制が製品全体の高いクオリティを保証している
  • ドラマ『教場』で木村拓哉さんが着用したのは「WALDORF」モデル
  • 「光輝」はクラシックなセルフレームを中心としたコレクション
  • 「GMS」は格式と伝統を反映したメタルやコンビネーションが中心
  • 芸能人着用モデル以外にも多種多様なデザインが揃う
  • 女性の魅力を引き出すエレガントなフレームも豊富に展開
  • 価格帯は4万円前後からで、品質に見合った設定
  • 購入は直営店、正規取扱店、オンラインストアで可能
  • オンライン購入でも最終的なフィッティングは専門家への相談を推奨
  • 品質、歴史、デザイン性の全てが揃っているのが魅力
  • 単なる流行ではなく、本質的な価値を理解する人々に選ばれている
  • 芸能人が選ぶのは、その確かな品質と背景への信頼の証と言える