バイクでのツーリング中、走行風による目の乾きや不快感に悩まされていませんか。これは多くのライダーが経験する問題であり、目が乾く原因とは何かを理解することが対策の第一歩です。この記事では、バイクのサングラス選びで失敗や後悔をしないための具体的な情報を提供します。
快適なライディングのためには、眩しさを軽減できることは基本性能として欠かせません。同時に、万が一の転倒や飛び石に備え、丈夫であることは安全のために必須と言えるでしょう。また、安全運転の観点から、視界を遮らないフレームデザインを選ぼうと意識することも大切です。ヘルメットとの相性を考え、こめかみを圧迫しないテンプルデザインを選ぶことも忘れてはなりません。
さらに、機能面に目を向ければ、長時間の走行は調光レンズがサポートしてくれますし、風の巻き込みが少ないデザインの重要性は言うまでもありません。効果的なアイテム、サングラスの防風パッドの存在や、ジェットやフルフェイスといったヘルメット別に適した素材&カタチについても詳しく解説します。
この記事を最後まで読めば、あなたにぴったりの、おすすめしたいバイク用防風サングラスがきっと見つかるはずです。
記事のポイントを先読み!
- 走行中に目が乾く根本的な原因
- バイク用サングラスに求められる基本的な条件
- 風の巻き込みを効果的に防ぐための具体的な機能
- ヘルメットの種類や走行シーンに応じた最適な選び方
バイクのサングラスは風の巻き込み対策が重要

- バイクのサングラスで目が乾く原因とは?
- 眩しさを軽減できることは基本性能
- 丈夫であることは安全のために必須
- 視界を遮らないフレームデザインを選ぼう
- こめかみを圧迫しないテンプルデザインを
- 長時間の走行は調光レンズがサポート
バイクサングラスで目が乾く原因とは?

バイク走行中に目が乾く主な原因は、フレームと顔の隙間から侵入してくる走行風です。高速で走行すればするほど風の勢いは増し、目の表面から涙を奪い、乾燥を引き起こします。これが、目のしょぼつきや疲労感、さらには視界のかすみの要因となるわけです。
また、風と共に、目には見えない小さなホコリやゴミ、虫などが目に飛び込んでくるリスクも考えられます。これらが目に入ると、異物感だけでなく、目の表面を傷つけてしまう可能性も否定できません。
シールド付きのヘルメットであっても、シールドの下端や側面から風が回り込んでくることがあります。特にジェットヘルメットの場合は顔の露出部分が広いため、この影響を受けやすくなります。したがって、安全で快適なライディングを続けるためには、サングラスによって物理的に風の侵入を防ぐことが大切になるのです。
眩しさを軽減できることは基本性能

バイク用サングラスの最も基本的な役割は、太陽光の眩しさを和らげることです。日中のライディング、特に日差しが強い環境では、路面や対向車からの反射光が視界を妨げ、運転への集中力を削いでしまいます。これが目の疲れを蓄積させ、判断力の低下につながることもあります。
このため、レンズには必ずUVカット機能が備わっているものを選ぶ必要があります。紫外線は目にダメージを与えるだけでなく、肌の日焼けの原因にもなります。紫外線カット率99%以上、またはUV400といった表記がある製品を選ぶのが一つの目安です。
ただし、注意点として、レンズカラーが濃すぎるとトンネル内や日没後など、暗い場所で視界が著しく悪化する危険があります。眩しさを抑えつつも、あらゆる状況で安全な視界を確保できる、適切な可視光線透過率のレンズを選ぶことが鍵となります。
丈夫であることは安全のために必須

バイクライディングは、日常とは異なる環境に身を置く行為です。そのため、身に着けるギアには高い耐久性が求められます。サングラスも例外ではなく、フレームやレンズが丈夫であることは、安全を確保する上で非常に大切な要素です。
例えば、ヘルメットを着脱する際に、うっかりサングラスを地面に落としてしまうことは珍しくありません。このような衝撃で簡単にフレームが壊れたり、レンズが割れたりするようでは、安心して使用できません。
さらに重要なのは、走行中の予期せぬアクシデントへの備えです。シールドのないヘルメットの場合、飛び石や虫などが顔に当たることもあります。レンズが衝撃に強いポリカーボネートなどの素材で作られていれば、こうした飛来物から目を守る盾となってくれます。フレーム素材も、柔軟性と強度を兼ね備えたものを選ぶと、破損のリスクを低減できるでしょう。
視界を遮らないフレームデザインを選ぼう

安全運転のためには、できるだけ広い視界を確保することが不可欠です。バイクの運転中は、前方だけでなく、ミラー越しの後方や左右の周辺視野にも常に注意を払う必要があります。
フレームのデザインによっては、この重要な視界の一部が遮られてしまうことがあります。特に、フレームが太すぎるデザインや、レンズ面積が極端に小さいモデルは注意が必要です。視界の隅にフレームが入ることで、横から出てくる車両や歩行者の発見がコンマ数秒遅れる可能性も考えられます。
理想的なのは、顔の輪郭に自然にフィットし、フレームの存在をあまり意識させないデザインです。レンズが上下左右に広いものや、フレームの上部のみでレンズを支えるナイロールタイプ、フレーム自体が存在しないリムレスタイプなどは、広い視界を確保しやすいと言えます。
こめかみを圧迫しないテンプルデザインを

バイク用のヘルメットは、安全のために頭にしっかりとフィットするように作られています。このフィット感が、サングラスのテンプル(つる)と干渉し、不快な圧迫感を生むことがあります。
テンプルが太すぎたり、硬すぎたりすると、ヘルメットの内装(チークパッドやインナーライナー)に強く押し付けられ、こめかみ周辺に痛みを感じるようになります。短時間の走行なら我慢できるかもしれませんが、長時間のツーリングではこの痛みが激しい頭痛に発展することもあり、安全運転の妨げになりかねません。
このため、バイクで使うサングラスは、できるだけテンプルが細く、しなやかな素材でできているものが適しています。ヘルメットを被った状態でもスムーズに掛け外しができる、先端が真っ直ぐなストレートテンプルなども有効な選択肢です。購入前には、実際にヘルメットと合わせて試着してみるのが最も確実な方法と考えられます。
長時間の走行は調光レンズがサポート

長距離や長時間のツーリングでは、天候や時間帯が刻々と変化します。早朝に出発し、日中は山道を走り、トンネルをいくつも抜け、日没後に帰宅するといったシーンでは、光のコンディションが大きく変わります。
このような状況で重宝するのが「調光レンズ」です。調光レンズは、紫外線の量に反応してレンズの色の濃度が自動的に変化する機能を持っています。晴天の屋外では色が濃くなって眩しさを抑え、トンネルの中や夜間など紫外線のない場所ではクリアレンズに近くなるため、サングラスを掛け替える手間がありません。
ただし、一般的な調光レンズには注意点もあります。それは、UVカット機能のあるヘルメットのシールドや車のフロントガラス越しでは、変色の原因となる紫外線がカットされてしまうため、レンズの色がうまく変わらない場合があることです。最近では、紫外線だけでなく目に見える可視光線にも反応して色が変わるタイプの調光レンズも登場しており、シールド付きヘルメットのユーザーにはそちらが適していると言えるでしょう。
バイクのサングラスの風巻き込みを防ぐ選び方

- 風の巻き込みが少ないデザインの重要性
- 効果的なアイテム、サングラスの防風パッド
- ヘルメット別、適した素材&カタチ
- おすすめしたいバイク用防風サングラス
- まとめ:最適なバイクサングラスで風巻き込みを防ぐ
風の巻き込みが少ないデザインの重要性

走行風の巻き込みを効果的に防ぐためには、サングラスのデザインそのものが鍵を握ります。最も重要なのは、顔とフレームの間に隙間ができにくい形状を選ぶことです。
具体的には、顔の凹凸に沿ってカーブした「ラップアラウンド型」や「ハイカーブレンズ」を採用したスポーツタイプのサングラスが有効です.これらのデザインは、正面からだけでなく、上下や側面からの風の侵入を大幅に軽減するよう設計されています。
レンズの面積が広いゴーグルタイプも、防風性能という点では非常に優れています。顔に密着させることで、風だけでなくホコリや花粉などの侵入も防ぐことができます。
一方で、ファッション性の高いフラットなレンズのサングラスは、顔との間に隙間が生まれやすく、風を巻き込みやすい傾向にあります。デザイン性を重視する場合でも、できるだけ顔にフィットし、レンズの上下幅が広いものを選ぶことで、ある程度の防風効果は期待できるでしょう。
効果的なアイテム、サングラスの防風パッド

すでに持っているサングラスを活用したい場合や、デザインは気に入っているが防風性が足りない場合に役立つのが、「サングラスの防風パッド」です。これは「ガスケット」や「インナーフレーム」とも呼ばれるパーツで、サングラスのフレーム内側に取り付けて使用します。
素材は柔らかいスポンジやウレタンフォームが一般的で、これを装着することでフレームと顔の隙間を物理的に埋めることができます。これにより、ゴーグルのように顔への密着度が高まり、風の巻き込みを劇的に減らすことが可能です。目の乾きや、コンタクトレンズ使用者にとっては特に効果的なアイテムと言えるでしょう。
多くの防風パッドは取り外しが可能になっており、バイクに乗るときだけ装着し、普段使いの際は外すといった使い分けができます。また、汗や汚れが付着してもパッドだけを洗浄できるため、衛生的に保てるのも利点です。ただし、モデルによっては特定のサングラスにしか装着できないため、購入時には適合性をよく確認する必要があります。
ヘルメット別、適した素材&カタチ

サングラスは、愛用しているヘルメットとの相性を考えて選ぶことが大切です。ヘルメットの種類によって、適したサングラスの形状は異なります。
ジェットヘルメットの場合
顔周りがオープンなジェットヘルメットは、比較的デザインの自由度が高いです。しかし、フレームにボリュームがありすぎるとヘルメットの縁に干渉してズレの原因になるため、適度なサイズのフレームが推奨されます。ファッション性も考慮し、普段使いしやすいセルフレームなどが人気です。
フルフェイスヘルメットの場合
顎まで覆うフルフェイスは、ヘルメットを被ってからサングラスを装着します。そのため、耳に巻き付くようなテンプルや、カーブが強すぎるテンプルは掛け外しが困難です。ヘルメットのアイホール(開口部)に収まるやや小ぶりのサイズで、スムーズに差し込めるストレートテンプルが理想的です。視界を広く確保できるメタルフレームやナイロールタイプも適しています。
ヘルメットの種類 | 特徴 | 推奨されるサングラスの形状 | 注意点 |
---|---|---|---|
ジェットヘルメット | 顔の開放感があり、視界が広い | 程よいサイズのセルフレームやスポーツタイプ | フレームが大きすぎるとヘルメットの縁と干渉する |
フルフェイスヘルメット | 安全性が高く、顔全体を覆う | 小ぶりのフレーム、ストレートテンプル、メタルやナイロール | テンプルのカーブが強いモデルは装着が困難 |
おすすめしたいバイク用防風サングラス

市場には多種多様なバイク用サングラスが存在しますが、ここでは防風性能に優れたモデルの一般的な特徴を紹介します。
まず、前述の通り、顔のカーブに沿ったハイカーブ設計のものが基本となります。スポーツサングラスのカテゴリで探すと、多くのモデルがこの条件を満たしています。ブランドで言えば、オークリーやレイバンなどが高性能なレンズと耐久性の高いフレームで知られており、ライダーからも支持されています。
ハーレーダビッドソンのようなバイクブランドが公式にライセンス提供しているサングラスも存在します。これらは、バイク乗りのニーズを深く理解して設計されており、取り外し可能な防風ガスケットを標準装備しているモデルが豊富です。
価格帯は様々ですが、安価な製品の中にも優れた防風性能を持つものはあります。選ぶ際には、レンズの性能(UVカット、偏光、調光など)やフレームのフィット感、そしてヘルメットとの相性を総合的に判断することが、満足のいく選択につながります。
まとめ:最適なバイクサングラスで風巻き込みを防ぐ
バイクのサングラス選びにおける風の巻き込み対策は、快適さと安全性を両立させるための重要な課題です。この記事で解説したポイントを改めて整理し、あなたにとって最適な一本を見つけるための指針とします。
- 走行風は目の乾燥や疲労の大きな原因
- サングラスで物理的に風の侵入を防ぐことが基本
- UVカット率99%以上のレンズは必須
- レンズカラーが濃すぎると暗所での視認性が低下
- 予期せぬ衝撃に備え丈夫なフレームとレンズを選ぶ
- ポリカーボネート製レンズは耐衝撃性に優れる
- 広い視界を確保できるフレームデザインが安全上望ましい
- ヘルメットとの干渉によるこめかみの圧迫に注意
- テンプルは細くしなやかなストレート形状が適する
- 調光レンズは光量の変化に自動で対応し便利
- 顔に沿うハイカーブ設計が風の巻き込み防止に効果的
- 着脱可能な防風パッド(ガスケット)も有効な選択肢
- ジェットヘルメットは比較的デザインの自由度が高い
- フルフェイスには小ぶりでストレートテンプルのモデルを
- 購入前には必ずヘルメットとの相性を試着して確認する